モサブ・ハッサン・ユーセフ(イスラム原理主義組織「ハマス」創設者の息子)「葛藤の末に見つけたもの」

モサブ・ハッサン・ユーセフ

イスラム原理主義組織「ハマス」創設者の息子として生まれ、自分もパレスチナ闘争に参加してイスラエルに何度も逮捕されたことがあるモサブ・ハッサン・ユーセフは、新約聖書を読み、イエスの言葉に触れたときの体験を次のように語っています。

何年間も、自分の敵は誰なのかを知ろうとして葛藤し、イスラム教とパレスチナの外に敵を探してきた。しかし、ある日突然、イスラエル人は自分の敵ではないことに気付いた。……私は、敵とは国籍や、宗教、肌の色で決まるものではないと悟った。私たちはみな同じ共通の敵を抱えていることに気付いたのである。それは、貪欲、高ぶり、あらゆる悪い思い、そして私たちの内にある暗やみに住む悪魔である。……5年前にイエスの言葉を読んでいたら、何をバカなことを言ってやがると聖書を投げ捨ていただろう。しかし、今では新約聖書のページでイエスが語る一つひとつの言葉がまったく理にかなっていて、胸にストンと落ちるのだ。圧倒されて、私は声を上げて泣き始めた。

Mosab Hassan Yousef, “Son of Hamas” (Authentic Media, 2011)

For years I had struggled to know who my enemy was, and I had looked for enemies outside of Islam and Palestine. But I suddenly realized that the Israelis were not my enemies. Neither was Hamas nor my uncle Ibrahim [one of the torturers in prison] nor the kid who beat me with the butt of his M16….I understood that enemies were not defined by nationality, religion, or color. I understood that we all share the same common enemies: greed, pride, and all the bad ideas and the darkness of the devil that live inside us….Five years earlier, I would have read the words of Jesus and thought, What an idiot! and thrown the Bible away….But now, everything Jesus said on the pages of this book made perfect sense to me. Overwhelmed, I started to cry.

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