ロバート・ボイル(化学者)「化学の父」

ロバート・ボイル

ロバート・ボイル(1627年~1691年)は「近代化学の父」と呼ばれる化学者、物理学者です。ボイルの名は、気体の体積と圧力の関係を示した「ボイルの法則」でよく知られています。

ボイルは伝統的な錬金術の理論を批判し、化学を実験に基づく科学として確立したことでも知られています。現在の「元素」の定義もボイルによるもので、原子論にも貢献しています。ボイルは科学の発展に重要な役割を果たしたロンドン王立協会の創設者の一人でもあります。

ボイルはピューリタン革命が起きた時にはスイスに滞在しており、内戦のために英国に帰国できなくなります。この時に霊的な覚醒を経験し、ボイルはクリスチャンとなります。クリスチャンとして霊的な真理を探し求めたボイルは、自分の知っていた科学とキリスト教を調和させようとします。このことで2年間悩み抜いた後、クリスチャンとしての考え方、生き方へと変えられます。

ボイルは奇跡は今でも起きると考えており、科学が発展してキリスト信仰に否定的な風潮が広がる中で、キリスト教を弁護しました。ボイルはよく信仰を証しするクリスチャンでもあり、聖書研究にも熱心でした。宣教に深い関心を寄せ、聖書の翻訳と福音宣教に私財の多くをささげています。キリスト教の弁証に力を入れていたボイルは、遺言によってキリスト教を弁護するための「ボイル講座」を創設しています。

ボイルは次のような言葉を残しています。

自然を創造された方に栄光を帰することを忘れてはならない。…知識を用いて人類に善を成そう。

Remember to give glory to the one who authored nature. Use knowledge to bring good to mankind. 1

参考資料

  • Henry M. Morris, Men of Science, Men of God (Master Books, 1988)
  • Dan Graves, Scientists of Faith (Kregel Publications, 1996)

脚注

  1. Dan Graves, Scientists of Faith (Kregel Publications, 1996), p.63

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