エゼキエル26:2~6 ― ツロは多くの国々に攻められ、滅ぼされる

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エゼキエル26:2~6

2  「人の子よ。ツロはエルサレムについて、『あはは。国々の民の門は壊され、私に明け渡された。私は豊かになり、エルサレムは廃墟となった』と言った。 
3  それゆえ──【神】である主はこう言われる──ツロよ、わたしはおまえを敵とする。海が波をうねらせるように、多くの国々をおまえに向けて攻め上らせる。 
4  彼らはツロの城壁を荒らし、そのやぐらを壊す。わたしはそのちりを払い去って、そこを裸岩にする。 
5  ツロは海の中の網干し場となる。わたしが語ったからだ。──【神】である主のことば──ツロは諸国の餌食となり、 6  それに属する沿岸側の町々も剣で滅ぼされる。そのとき彼らは、わたしが【主】であることを知る。」 

解説

預言者エゼキエルは、紀元前592年に捕囚先のバビロンで預言を始め、22年以上にわたって預言した預言者です。

エゼキエルは、エルサレムが廃墟になったことを喜ぶツロに対し、神ご自身がツロに敵対し、多くの国が攻め上ることを預言しています。

同じく、預言者アモスもアモス1:9~10で次のように語っています。

9 【主】はこう言われる。「ツロの三つの背き、四つの背きのゆえに、わたしは彼らを顧みない。彼らがすべての者を捕囚の民としてエドムに引き渡し、兄弟の契りを覚えていなかったからだ。 10 わたしはツロの城壁に火を送る。その火はその宮殿を焼き尽くす。」

アモスもエゼキエルと同様に、ツロが滅亡したのはイスラエルの民を裏切ったからだと語っています。ツロは、イスラエルと兄弟の契り(条約)を結んでいながら(1列王記5:1~12参照)、捕囚の民として引き渡したことが罪に問われています。

3~5節では、ツロは数多くの国に侵略され、破壊されることが預言されています。この預言どおり、ツロは以下のような国々に攻められ、最後は滅亡します。

  1. 紀元前586年、新バビロニア王ネブカドネザル2世の遠征軍に包囲される。13年間にわたって抵抗するも、結局はバビロニアに隷属する。
  2. 紀元前332年、マケドニアのアレクサンドロス3世(大王)の軍に包囲される。要塞化されたツロの島に立てこもるも、数か月の抵抗の後に占領され、滅亡する。
  3. その後も、ツロは諸外国の勢力下に置かれ、1291年に完全に破壊されることになる。

聖書の預言が必ず成就することは、歴史が証明しています。ツロの滅亡についても、滅亡するだけでなく、どのように滅亡するかという描写も文字どおりに成就しています。そのため、聖書に書かれていることは信頼できるのです。それは、聖書は究極的には人の知恵ではなく、神が語られたことばを記した書物だからです。

参考:

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