> ヨブ41:1~34ヨブ41:1~34
1 あなたは釣り針でレビヤタンを釣り上げることができるか。輪縄でその舌を押さえつけることができるか。
2 あなたは葦をその鼻に通すことができるか。鉤をそのあごに突き通すことができるか。
3 これが、しきりにあなたに哀願し、優しく語りかけるだろうか。
4 これがあなたと契約を結び、あなたがこれを捕らえて、永久に奴隷とすることになるだろうか。
5 あなたは鳥と戯れるように、これと戯れ、娘たちのために、これをつなぐことができるか。
6 漁師仲間がこれを競りにかけ、商人たちの間で分けるだろうか。
7 あなたは銛でその皮を、やすでその頭を突くことができるだろうか。
…
11 だれが、まずわたしに与えたというのか。わたしがそれに報いなければならないほどに。天の下にあるものはみな、わたしのものだ。
12 そのからだの部分についてわたしは黙ってはいられない。それの力強さと、その体格の見事さについて。
…
33 地の上に、これと似たものはなく、恐れを知らないものとして造られた。
34 高いものすべてを見下ろし、誇り高い獣すべての王である。
> 解説解説
この箇所は、「ヨブ40:15~24 ― 聖書と恐竜(1)ベヘモット」の続きの箇所です。
ここに登場するレビヤタンは、ワニと解釈されることが多く、口語訳、文語訳では実際に「わに(鰐)」と訳されています。ただ、この箇所を読むとワニには当てはまらないような描写がいくつかあります。たとえば、34節では「高いものすべてを見下ろし」と言われていますが、ワニは地面を這うので当てはまりません。また、「誇り高い獣すべての王」がワニというのも違う気がします。
ヨブ41章(1節~34節)は、1章全部を使ってレビヤタンを描写しています。聖書で最も詳しく描写されている動物と言ってもよいでしょう。ヨブ記のこの箇所は、人間の知識は限られていることを示すために神が語っておられる場面でもあるので(11~12節)、レビヤタンはもっと特別な動物であるはずです。
ヘブル語辞書の「Brown-Driver-Briggs(BDB)」は、レビヤタンを次のように定義しています。
- レビヤタン、海獣、竜
1a) 巨大な水生動物
1b) おそらく絶滅した恐竜、プレシオサウルス、正確な意味は不明
1) leviathan, sea monster, dragon
1a) large aquatic animal
1b) perhaps the extinct dinosaur, plesiosaurus, exact meaning unknown
ベヘモットと同様に、BDBはレビヤタンについても恐竜の可能性を示しています。下図は定義にあるプレシオサウルスですが、それほど大きくない恐竜なので(最大3.5メートル)、この箇所で描写されているのはもっと大きな恐竜かもしれません。
このような神のことばの後、ヨブはヨブ42:4~6で次のように語り、知識もなしに神を非難したことを悔いて神の前にへりくだります。
4 あなたは言われます。「さあ、聞け。わたしが語る。わたしがあなたに尋ねる。わたしに示せ」と。
5 私はあなたのことを耳で聞いていました。しかし今、私の目があなたを見ました。
6 それで、私は自分を蔑み、悔いています。ちりと灰の中で。
聖書には、人には知ることができない知恵と知識が啓示されています。そして、新約聖書のコロサイ2:3では、次のようにも言われています。
3 このキリストのうちに、知恵と知識の宝がすべて隠されています。
聖書はイエス・キリストを中心に書かれています。聖書を学び、このキリストのうちにある知恵と知識の宝をぜひ見出してください。
プレシオサウルスの画像:Dmitry Bogdanov (CC 表示 3.0)
[…] へブル語:レバイアサン(日本語聖書で レビヤタン ) という言葉の訳が竜という言葉 これは力 暴虐性を示している用語 […]
[…] 冒頭の聖書箇所(創世記1:24、31)によると、地上の動物はすべて創造の6日目に造られたと言われています。6日目というのは、人間が創造されたのと同じ日です。つまり、人間は恐竜と共存していたことになります。これは現代人にとっては空想話のように聞こえるかもしれませんが、旧約聖書のヨブ記では、恐竜の描写と思われる記述があります(「ヨブ40:15~24 ― 聖書と恐竜(1)ベヘモット」「ヨブ41:1~34 ― 聖書と恐竜(2)レビヤタン」参照)。恐竜の化石も見つかっていない時代に、どうしてこのような恐竜に似た動物が描写されているのか不思議ですが、聖書の記述が真実であれば不思議ではありません。聖書は、天地を造られた創造主がおられ、神が聖書の究極的な著者であると語っているからです。 […]